本学は、<個性の伸展による人生練磨>を建学の精神とし、より豊かに、より高度に、一貫性をもって創造的に自分を完成させる生き方を推進しています。
人間は生来、その人にしか長所や美点、特質など、その人らしさといわれる個性を持っています。人類が出現して以来約400万年、過去に同じ人間は二人と存在しませんでした。人間は、この世に絶対唯一の存在として、無二の生涯を全うするように運命付けられているといえます。
どのようにして自己を確立し、そして自己実現に向かって成長していくのか。そこに教育の存在意義があり、人は教育によって永遠に輝くものと考えております。自己の個性すなわち専門性に目覚め、アイデンティティを確立させ、生涯かけて自己の完成に向けて練磨していくのが、個性の進展による人生練磨であります。
3つの方針
本学は、建学の精神である「個性の伸展」を教育理念とし、「臨床に関わる実践的能力をもつ人間性豊かな薬剤師」を育成することを教育目的としています。これを踏まえ、本学は「個の医療」の考えに即した薬物治療の患者個別化を推進する薬剤師、人の苦しみがわかる「惻隠の心」をもつ薬剤師および高い倫理観と国際感覚を兼ね備えた薬剤師の育成を目指しています。
また、薬学が担っている領域は幅広くて多様であるために、健康薬学科、漢方薬学科、臨床薬学科の三学科を設け、さまざまな志向の学生を受け入れることに留意しております。
建学の精神に基づく教育理念と目標を達成するために、入学試験に当たっては学力だけではなく、以下のような資質と意欲をもつ入学者を受け入れたいと考えています。
1.将来、薬剤師として医療に貢献する情熱をもつ者
2.人々の健康や薬の適正使用に関心をもち、医療や健康に関わる分野での活躍を強く望む者
3.薬学を修めようという強い決意と意欲を備える者
最新の「薬学教育モデル・コアカリキュラム」を考慮した教育の実践。
2002年、薬学教育の6年制を見越しその改善・充実の方策として日本薬学会か提示した「薬学教育モデル・コア・カリキュラム」。このモデルカリキュラムに加え、「薬学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」よりの提言を踏まえ、本学では一般教養教育の充実、臨床薬学教育の充実、長期実習などを盛り込んだ6年一貫教育を実践し、さらには「個の医療」「予防医療」へ貢献できる薬剤師の育成を実現することのできるカリキュラムを実践します。このため、以下の教育に努めています。
1.一般教育の充実
2.臨床薬学教育の充実
3.個の医療を実現する教育内容
4.病院・薬局での実務実習の充実
横浜薬科大学では「惻隠の情を持つ薬剤師を育成する」という教育目標を掲げており、次のような能力を身につけ、かつ所定の単位を修得した学生に対して、学位を授与します。
1.全学共通のカリキュラムの多面的履修を通して、基礎的な学習能力を養うとともに、人間・社会・自然に対する理解を深め、薬学専門領域を超えて問題を探求する姿勢を身につけた。
2.学科・専攻における体系的な学習と学科を横断する学際的な実務実習・卒業論文研究等を通し少子高齢化した現代の多様な課題を発見、分析、解決する能力を身につけた。
3.6年間にわたる「講義」、「演習」での学びや、卒業論文等の作成を通して、知識の活用能力、批判的、論理的思考力、課題探求力、表現能力、弱者の気持ちを理解したコミュニケーション能力を統合する力を身につけ、自らの個性の伸展を図ることができる。