建学の精神

　山陽学園は、明治初年わが国における女子教育の黎明期に、いち早く地方の先覚者によって創設され、その後上代淑を教師に迎え、その献身的な人格教育によって女子教育において高い評価を得ました。上代淑は米国の最も古い女子大学のひとつマウント・ホリヨーク大学を卒業し、同志社大学の創設者新島襄や孤児の父石井十次や文化事業の推進者大原孫三郎らと深い交わりを持ちつつ、女子教育の発展に余人をもって代え難い足跡を残しました。
　現在、山陽学園は中学校、高等学校、大学院、大学、短期大学ならびに附属幼稚園を持つ総合学園を構成しています。その教育の基調をなすものは「愛と奉仕」の精神であって、この精神を培うことによって人格を高め人類社会に対する連帯の意識を養ってきました。
　「愛と奉仕」の精神は上代淑によって教えられ、かつ実践され、その理念は山陽学園の建学の精神として伝えられています。そして本年度、山陽学園は創立134周年を迎えます。

特色

「愛と奉仕」を基盤とした教育の実践

　本学は、3学部4学科-総合人間学部言語文化学科・生活心理学科、地域マネジメント学部地域マネジメント学科、看護学部看護学科-いずれも現代社会における「よりよい生き方」の追究を基盤として、より良好な人間関係を深める方法を掘り下げること、地域発展のための課題を見つけ、解決する実践力を培うために必要な知識と技術を学ぶこと、また保健・医療・福祉を総合的な視野でとらえることを目指した学問領域です。
　本学は、建学の理念である「愛と奉仕」の精神の具現化を教育の中で実践するに当たり、大学の4学科では全学共通の必修科目として1年次に「知的生き方概論」の授業を開講し、「よりよい生き方」を基盤とした倫理観などを養う基礎教育を行います。
　言い換えれば、専門性を有する社会の一員でありながら、「現実の社会の中で、人々がどのように生きているかということが、とっても気になる。」といった様な、ある意味での「山陽学園らしさ」を持った人間味にあふれる学生を数多く育てて社会に送り出していくことが、本学の建学の理念に基づいた教育上の重要な使命であると考えています。
 

●特色の目的

学びの質の向上

社会貢献

高い専門性教育の実践

　本学では、「よりよい生き方」を基盤とした教育の実践に重点を置くと共に、各学科において、専門性を重視した教育を実践していきます。
　総合人間学部では、学部学科内に「学問領域を特化したコース」を設け、より専門的にそれぞれの学問領域を学ぶことが可能となる様に学修の課程を工夫しています。また、総合人間学部で学ぶ専門性の高い学問的な視点を、具体的な職業に結び付けて理解するために、複数の就職支援プロジェクトを実施しています（詳細につきましては、総合人間学部のページをご参照ください）。
　地域マネジメント学部では、経験豊かな教員の指導の下に、地域の現状と理解に基づいて、地域発展のために改善すべき課題を発見し、解決していく実践力を身に付けられるようなカリキュラムを構成しています。
　看護学部では、豊かな実習環境や教員組織の充実により質の高い看護学教育を実践していくことに加えて、看護学部内に「山陽看護学研究会」を設置し、学部学生・大学院生・教員が共に参画した講演会や研究会等を開催することを通じて看護学の質的向上に努めていきます。

●特色の目的

学びの質の向上

地域志向教育の実践

　本学は、教育理念として「愛と奉仕の精神を培い、多様性を尊重しつつ新しい価値観を創造して、地域に貢献する人材の育成」を掲げ、教育方針の中で、「地域志向」を明確にしています。
　看護学部では、地域が少子高齢化の深刻化といった課題に直面する中での専門人材の育成を担っており、科学的思考法と専門的知識・技術を体得し、地域社会において信頼を得るに足りる看護専門職者を育成するための教育を行い、保健・医療・福祉の向上に貢献することを使命としています。
　総合人間学部では、都市化が進み社会的ニーズ・課題が多様化し複雑化に直面する地域社会の中で、「生活」に関する専門的知識・技術を備えつつ「心の理解力」を深める教育を行うと共に、多文化共生時代にふさわしい言語能力・異文化理解能力を深め、地域社会の中でアイデンティティを確立できる人材を育成し、次世代を担う人材の養成を通じて、社会に貢献することを使命としています。
　地域マネジメント学部では、市内の商店街の活性化や防災を学修するとともに、中山間エリアの人口減少対策やコミュニティの活性化、各種産業の連携・協力などをテーマに課題解決に取り組んでいます。

●特色の目的

学びの質の向上

本学の目的